奥羽米沢城に、伊達政宗が呱々の声をあげた永禄十年(一五六七)
奥羽はこの時期こぞ、まさに戦国動乱のさなかだった
政宗を万海上人の生まれかわりとする期待が大きいほど、反動もまた大きい
生家と伊達家の滅亡をおそれ、政宗殺害を企てる実の母と実の弟
肉親ゆえに激しく渦巻く愛憎
血がたぎるほどの叛骨魂を秘めながら、
豊臣秀吉という悍馬を操って、さまざまな危機を脱していく政宗、
天下制覇の野心を秘めて激動の時代を生きた英傑独眼竜政宗の生涯をえがく長編
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◆へその曲げ方
武将の第一条件は卓抜した豪快さの裏に慈悲の心があり
細心でありながら清濁あわせ呑む度量をもつこと
◆どちらの手?
さて小十郎こなたはパンパンと
出来るだけ大きく手を鳴らしてみやれ
パンパン
おう、よう鳴った、鳴った
ところで、今、小十郎の右手が鳴ったのか?
左手が鳴ったのか?
◆どこかで一つ寝てはならない
嫁を貰うた以上、
どこでもゴロゴロと寝るようでは
やくたいもない寝ぼけ男よ
女子と一緒でなければ断じて寝ない
そう心願を立てっしゃい
男の面目をかけての寝るときは女子と寝る
奥方と寝る代わりに奥方の居らぬ座敷や戦陣では決して寝ない
眠くてつい座ったまま眠ってしまっても決して体は横にせぬ
つまり寝た姿は奥方以外には断じて見せぬ
風邪をひいたの頭が痛いのと理屈をつけて姿勢をくずす
そのような者に多人数の統率は出来ぬもの
◆逃げ道は残しておいてやる
大将は敵を撃滅しようなどとは思わぬもの
調伏していくもの
憎まず、憐れに思い迷いの夢を打ち砕いて
正義のあり方を知らせて従わせる
これを調伏といい勝ちという
いざ落城とみた時
逃げ道一つは必ず残しておいてやる
それだけの余裕がなければ大将といえぬ
◆天下という風船の行方
実は、われらも、ここで天下という風船が欲しかった
ところが、どう考えても、このまま、われらの手には落ちぬ
ものには順序がござっての、・・・・
ここでは風船を、なるべくわれらに近いところまで呼び寄せて
ジーッと風向きを見てるより他に手段はない
仮に、この風船、毛利の手に渡してしまっては
奥羽の地からは手がだせぬ
ここでは江戸に風船を預けておいて
隙があったらいただく
そのために、まず、親類になっておかねばならぬ
徳川家は250万7千石
それに比べ、三成は秀頼様を人質にとり
上杉、前田、宇喜多、毛利の4大老あわせて370余万石
これでは内府だけでは
風船取りにちと手が足りぬ
となると
わしの動きが天下取りを決める