人の運命
世の中のあらゆる苦しみには必ず原因がある
その原因知れば、苦しみをを止める方法がわかる
それで心を救い安らかにできるのだ
その教えは実に明快なものだった
それまでにもこの2人は
多くの門弟を持つ思想家の弟子として
師の思想をすべてマスターしていたが
まだまだ本当の心の安らぎは得ていなかった
続きは、・・・
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◆悪としての人間の存在
この時代の修行方法には大きく分けて「瞑想」と「苦行」があり
ブッダはまず瞑想の方法を選んだ
しかし、それを習得しても心が安らぐことはなかった
その後、約6年間苦行を行ったが、ブッダはこの方法にも疑問を抱いた
このような苦行をしても心の安らぎにはつながらないことを悟った
確かに人生は「苦」である
ブッダはそう断言している
だからと言って、人間が決して苦しむために生きているのではない
◆生と苦悩と死
「すべてのものが空である」という考えは
真の姿のことをいってる
これを真相・実相という
よく形あるものを見て「美しい」「醜い」「大きい」「小さい」などという
仏教の考え方では、これは真の姿を見ていないのだという
形のあるものを有相(うそう)というが
「有相は無相である」と説くのが仏教
無相ということが空ということ
本来、無相であるから有相なのである
これが「空即是色」ということ
◆死について
与えられた命が燃え尽きるまで
鳥や虫のように死を考えず
無心に精一杯生きる
ブッダはそろそろ自分の死期が迫っていることを悟っていた
だが若いころのようにその死に恐怖を抱くことはもうない
どんな人間も最後には死ぬ
それが自然の節理なのだ
現代人がどんな問題として残さらざるを得なかったのは
「人間は死ぬ存在である」ということだった
では死をどう受け止めればいいのか
否定をせず、目もそらしもしないで
死を肯定的に受け止める
どんなことをしても
死を否定することはできない
◆不幸と幸福のものさし
自分よりもっと不幸な人がいる
そんな人に比べたら、自分はまだ幸福なのだ
そう考えるとき。人間の「幸福曲線」は上昇をはじめる
「この世に幸福な人間など、ありはしない」
ブッダは、そう言う。誰もが幸福でないとしたら
少しぐらいのツキの無さをぼやく暇に
もっと前向きな考え方ができるはず
どんな人間でも、そこに存在していることは
それなりの意味があって生きている
◆八正道:8つの正しい道
正見:正しく見きわめること
正思惟:正しく思うこと
正語:正しく話すこと
正業:正しい行動
正命:正しい常識的な生き方をすること
正精進:正しくつとめること
正念:正しい心と願いをもつこと
正定:正しい心の安定や落ち着きをもつこと
この「八正道」を間違いなく行うことができれば
すべて解決させることができる
◆慈しみの心
お金を持っている人は苦しんでいる人に与え
力のある人は苦しんでいるをささえてやりなさい
余分なお金も力もない人は、・・・・
せめて相手の気持ちをくみとって
かわいそうに、・・・・と同情してあげなさい
これだけでいいのです
この心のことを「慈悲」と呼びましょう
「慈悲」どんな人の心にも宿っているはず